喫煙が健康に与える影響について胸部 PET-CT を用いた探索的研究

研究責任者

京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センター 今井 誠一郎

研究の目的

FDG-PET/CT の画像について、任意型検診(いわゆる人間ドック)で受けられた方と京都大学医学部附属病院呼吸器内科に受診された方を対象に画像解析を行い、喫煙と新たな健康に関する関係の知見を探索するためにこの研究を実施します。

研究期間

この研究を実施する期間は、2019 年の倫理委員会で承認された日から 2021 年 3 月までの予定です。

研究の概要

FDG-PET/CT 検査には、肺癌などの悪性腫瘍の検出における有用性が確立されていますが、その他の肺疾患への適用はあまり進んでいませんでした。FDG-PET/CT 検査で得られる情報には、息止め等の撮像条件に違いはあるものの、胸部の低線量 CT も含まれていますので、FDG 取り込み量と比較することで、悪性腫瘍の有無以外に炎症の有無を検討できます。 肺での炎症を検討できる状態の一つに、喫煙で炎症を惹起される肺気腫があります。 喫煙は、肺気腫の進展に関わるとされますが、炎症の有無を加味できる FDG-PET 検査の結果を検討することで、より強い疾病との関連性を見出せる可能性があります。 また、肺 FDG-PET/CT のデータを定量化することで、より早期に肺気腫の状態を検出できる可能性や他の疾病との関連性を見いだす可能性があります。 この研究では、検診もしくは病院受診で施行された FDG-PET/CT 画像を解析し、喫煙、検診や受診結果と比較することで、病変の検出能力や疾病との関連性を明らかにすることを目的としています。

倫理審査委員会での審査と研究機関の長による承認について

この臨床研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究方法が医学的に適切であり患者さんの人権が守られていることが確認され、研究機関の長(医学研究科長・附属病院長)の承認を受けています。

利用する情報について

この研究では、京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センターで検診を受けられ、「先制医療・生活習慣病研究」の参加同意書に同意をされた方、同病院 呼吸器内科を受診され、何らかの研究に参加同意をされた方を対象とします。 その対象の方の検診もしくは受診で用いられたすべての検査結果及び、精密検査を受けられた場合は他施設からの報告を含み、京大病院のカルテで参照できる情報を利用します。 今回の研究のために、新たに追加の検査を受けていただくことはありません。 また、この研究に用いられる情報は個人が特定されない方法で収集・解析され、京都大学医学部附属病院の内部で厳重に管理・保存されます。 お名前・住所などの個人情報が本研究で利用されることはなく、あなたのプライバシーは厳重に守られ一切公表されません。

研究計画書および研究の方法に関する資料の閲覧について

この研究の内容をより詳しくお聞きになりたい場合には、研究に参加されている他の研究対象者等の個人情報等の保護や研究に支障が生じない範囲内で、研究計画書や本研究に関する資料を閲覧することができます。 ご希望される場合には、下記までお問い合わせください。

この研究への参加の拒否について

この研究の対象に該当する場合であっても、ご希望があればその方のデータをこの研究に用いることは致しません。 その際は、いつでも下記「研究責任者」「相談窓口」までご連絡ください。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

〒606-0807 京都市左京区聖護院川原町 54

京都大学医学部附属病院

先制医療・生活習慣病研究センター 今井 誠一郎

Phone 075-754-0073/FAX 075-754-0076

京都大学医学部附属病院 相談支援センター

(Tel) 075-751-4748 (E-mail) ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp