任意型検診における乳房専用PETの病変検出能と要精査基準の検討に関する探索的研究

研究責任者

京都大学医学部附属病院乳腺外科 高田 正泰

研究の目的

任意型検診(いわゆる人間ドック)で受けられた乳房専用PETの画像について、他の乳房画像や精密検査後の結果と比較し、病変検出能や最適な要精密検査基準などを検討するためにこの研究を実施します。

研究期間

この研究を実施する期間は、2018年の倫理委員会で承認された日から2021年12月までの予定です。

研究の概要

乳房専用PETは全身用PETより高い分解能を有する撮像装置として開発されてきました。PETによるがんの検出は、がん細胞におけるブドウ糖の取り込みが盛んであることを利用したもので、形態の違いで診断するマンモグラフィや超音波検査とはアプローチが異なります。マンモグラフィや超音波で発見できないがんが見つかる可能性を期待できる一方、小さい病変やブドウ糖の取り込みの少ない病変は見つけにくく、また、がんでなくてもブドウ糖の取り込みが多ければ陽性となります。乳房専用PETは新たなコンセプトに基づいて開発された機器ですが、その有用性についてはまだデータが限られており、結果の解釈は慎重に行う必要があります。 この研究では、検診で施行された乳房専用PET画像を他の検査画像や精密検査後の結果や経過を詳細に比較し、病変の検出能力や精密検査基準などについて検討することを目的としています。検診における乳房専用PETのデータはほとんど無いため、この研究が将来の乳がん診療にとって重要な意義があると考えます。

倫理審査委員会での審査と研究機関の長による承認について

この臨床研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究方法が医学的に適切であり患者さんの人権が守られていることが確認され、研究機関の長(医学研究科長・附属病院長)の承認を受けています。

利用する情報について

この研究では、京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センターで検診を受けられ、「先制医療・生活習慣病研究」の参加同意書に同意をされた方を対象とします。その対象の方の検診でもちいられたすべての検査結果及び、精密検査を受けられた場合は他施設からの報告を含み、京大病院のカルテで参照できる情報を利用します。今回の研究のために、新たに組織を採取したり、追加の検査を受けていただくことはありません。また、この研究に用いられる情報は個人が特定されない方法で収集・解析され、京都大学医学部附属病院の内部で厳重に管理・保存されます。お名前・住所などの個人情報が本研究で利用されることはなく、あなたのプライバシーは厳重に守られ一切公表されません。

研究計画書および研究の方法に関する資料の閲覧について

この研究の内容をより詳しくお聞きになりたい場合には、研究に参加されている他の研究対象者等の個人情報等の保護や研究に支障が生じない範囲内で、研究計画書や本研究に関する資料を閲覧することができます。ご希望される場合には、下記までお問い合わせください。

この研究への参加の拒否について

この研究の対象に該当する場合であっても、ご希望があればその方のデータをこの研究に用いることは致しません。その際は、いつでも下記「研究責任者」「相談窓口」までご連絡ください。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

〒606-0807 京都市左京区聖護院川原町54

京都大学医学部附属病院

京都大学大学院医学研究科乳腺外科学 高田 正泰

Phone:075-754-0073/FAX:075-754-0076

京都大学医学部附属病院 総務課 研究推進掛

Phone:075-751-4899 Email:sensei@kuhp.kyoto-u.ac.jp